狂犬病ワクチン
狂犬病予防法という法律で、年1回のワクチン接種が義務付られています。
狂犬病は人や犬を含め、ほとんどの哺乳類に感染し、致死率ほぼ100%の恐ろしい病気です。狂犬病の病原体「狂犬病ウイルス」が体の中に入ると、神経、脊髄、脳が侵され、興奮や痙攣、麻痺などの症状がみられて死に至ります。感染したペットの唾液中に病原体を排出し、興奮して他の動物を咬むことによって、咬まれた動物がまた感染してしまいます。非常に強い感染力を持ち、人間にも感染する病気です。
日本国内では1957年以降、犬の発症が確認されていないため、危機感が薄れていますが、2008年にインドでは2万人、中国では2466人が感染するなど、アジアではいまだ猛威をふるっています。1970年、2006年、2020年には海外で犬に咬まれ、日本に帰国または入国後に狂犬病を発症し亡くなった方もいます。
気軽に海外旅行に行くことができ、海外からペットを輸入することが可能になった現在、いつどこから狂犬病が日本に入りこむかは分からない状態です。年1回のワクチン接種で、しっかり予防してあげましょう。